遠恋

「こんな夜に君は今何思うの?
ちなみに俺は後輩の女の子を
ちょっと家まで送ってきた帰りだよ
あの子たぶん俺に気があると思うなぁ...」
P.S... P.S...

「あら それはどうもお疲れ様でした
あなた下心が笑い方にモロに出るの
だから次のチャンスがあれば
気をつけなさいね
あっそうだ
ちなみに私は今日告白されたの」

遠い距離が二人近づけてく
そう思えるの

僕たちで見えぬこの距離を
開いたって消えぬこの意志を
抱いて またいで くぐり抜って行こう
笑ったってどこか悲しくて
怒ったってどこか切なくて
きっといつもどっかに君がいる

「今日指輪を外して出かけてみたら
財布は忘れる 仕事は遅れる
雨は降るでもう散々でした
恐るべき怨念ですね
だけどもそんなあなたのあなたのあなたの
大切さを教えてくれるのはこの「距離」です
だってこの距離を無限にすら感じるのです
悔しいけどこの気持ちが
あなたを好きな何よりもの証明なの」

君が目にするものを僕は見れない
そんな日々だとて
僕にしか君に見せれぬものを日々探す

憎んだこの二人の距離が
いつしかこの二人の想いを
ずんぐりむっくり育ててくれた
見えるものにすがるこの日々よ
見えない君に救われる僕を
何て言って笑ってくれたっていいよ

隣にいたらこの尊さも失ってしまうなら
いっそ僕はこの距離と君と三人でいいよ

僕たちで誓う この距離が
開いたって消えぬこの意志は
いつも 今日も 明日も明後日も
さしあたって僕はあの彦星
言うなれば君は織姫星
ジャンでケンでポンで勝ったほうが
川渡って会いにいくことにしよう



Credits
Writer(s): 野田 洋次郎
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