雫に恋して

雨ざらしの古いバス停で行き交う
モノクロ街を眺めてる
今の私はどんな顔してるの
ただただあなたに恋をしてた
ただただ目を見ては
ずいぶん長いことそうしてたっけな
片時も忘れずにあなたを思い出しては
落ちる雫に恋して

止められないの
溢れてしょうがないから
意味もなく声も出すんだ
よそ行きの服を濡らして夜が明ける
泣けてきたって伝うまま流れるだけ
温度が変わらないままで
落ち着く場所を透かして明日を迎える

ひび割れた呼吸で曇る
窓の外がぼやけて
光が指したとき浮かんだ
あなたの顔が優しくて
なにも手につかなくて
また思い出すあの光景を

止められないの
溢れてしょうがないから
意味もなく声も出すんだ
よそ行きの服を濡らして夜が明ける
泣けてきたって伝うまま流れるだけ
温度が変わらないままで
落ち着く場所を透かして明日を迎える

雨が悩んで私を避けてくわ
雫がぽつりと落ちても分かるように

止められないの
溢れてしょうがないから
意味もなく声も出すんだ
よそ行きの服を濡らして夜が明ける
泣けてきたって伝うまま流れるだけ
温度が変わらないままで
落ち着く場所を透かして
明日を迎える



Credits
Writer(s): Enon Kawatani
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