眠れる森の王子様 〜春・夏・秋・冬〜

偶然耳にした
ひだまりの中で息をしているようだった
懐かしい名前

響いた胸の奥
鮮やかに全部 肩に残るにおいまでも
まだ覚えていた

春と夏と秋と冬を過ごした
なぜかいつもふりむきながら
春と夏と秋と冬をこうして
暗い森を彷徨いながら

私は糸を紡いでいる
私は1人血を流している

今日も夢を見た
大きな窓へと私はそっと歩いてた
あの細い道を

焼きつくその寝顔
甦るのは眠れる森の王子様
もう目覚めないで

春と夏と秋と冬を2人で
他の誰も愛さぬように
春と夏と秋と冬をこうして
他の誰も見えないように

私はあなたを探している
私はあなたを愛している

あなたと私は
離れてはいけなかったの
素敵ね そうなのよ
さぁ 錘を磨ぎましょう

春と夏と秋と冬を過ごした
なぜかいつもふりむきながら
春と夏と秋と冬をこうして
暗い森を彷徨いながら

春と夏と秋と冬を2人で
他の誰も愛さぬように
春と夏と秋と冬をこうして
他の誰も見えないように

私は城へ向かっている
私と森に眠りましょう



Credits
Writer(s): 根岸 孝旨
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