Akai Muffler

肌を刺すような風吹く朝
冷えきったあたしの右手で
信号待ちで追いついた君の左の頬つねってみたり

何故か照れたように巻いていた暖かそうな赤いマフラー
似合ってるよって言って引っ張ってみたり
そんな毎日が続くと思ってた

あの子が君を好きになって
君もあの子に惹かれて
「良かったね」って冷やかして気づいたの
冗談を言って笑ってないと
泣いちゃいそうなあたしの気持ちに

ずっと隣にいたのに ヘタクソな笑顔に
君は気づいてくれないの
でも この気持ちを君に伝えたとき
今の関係も壊れそうで

夜中のメールや遠くでも目が合うたび
あたし期待しちゃってたんだよ
でも 明日からは手袋をつけてこう
君の頬はもうあの子のもの

言わなくちゃ 言ってあげなくちゃ
「大事にしてあげてね」

「綺麗だったよ」って光る街の中
白い吐息と笑顔の君
ピースの先には あの子がいるんでしょう?
そんなメールは送らないでよ

「似合ってるよ」って言った赤いマフラーも
あの子が選んでたんだね

隣にいたから 君の視線の先に
あたし気づいちゃったんだよ
でも この気持ちを君に伝える前に
「頑張れ」だなんて言ってしまったの

ずっと隣にいたのにヘタクソな笑顔に
君は気づいてくれないの
でもこの気持ちを君に伝えたとき
今の関係さえも壊れてしまうから

せめて一番の支えであること
あたし期待してもいいかな
明日からは 手袋をつけていこう
君の頬はもうあの子のもの

言わなくちゃ言ってあげなくちゃ
「大事にしてあげてね」

肌を刺すような季節が良かった
切ない気持ちがよく似合う季節が良かったな
去年より少し早く 雪が降らないかな
桜の季節までに
この気持ちも
ちゃんと溶かすから



Credits
Writer(s): Noriyuki Makihara
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