黒猫とピアニストのタンゴ

好きよ好きよ
これはもう運命よ
定められた
神様の悪戯よ
言わずもがな
あなたならわかるでしょ
御託はいいわ
プラトニックな愛情よ
ほらイメージして
真っ黒い大きなおめめ
どんな音色が一番似合うの?
おみみを立てる
パールの歯列を覗かせて
猫背で指這わすピアニスト
奏でる音に波打つ毛並み
身体中がしびれだす
にゃお!
わたしのためにタンゴを弾いて
愛してる専属ピアニスト
時が過ぎるのも忘れてしまう
秘密の夜のコンサート
ほらリピートして
スタッカートは隠したつめで
どんな和音も贅沢なディナー
しっぽを立てる
パールの歯列を覗かせて
猫背で指這わすピアニスト
奏でる音に波打つ毛並み
身体中がしびれだす
にゃお!
あなたは知らなくてもいいの
わたしは所詮ただの黒猫
言葉じゃない会話を楽しむ
ふたりの夜のコンサート
ふたりの夜のコンサート



Credits
Writer(s): Kanon Wakeshima
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