涙のない世界

ねえ 躊躇いがちな二人 宙を舞う指が
そう 触れ合う時 始まりの愛しさを知ったよ

ねえ 正解と間違いの曖昧な境界[さかい]
そう 踏み越えていてもきっと誰も分からない

君の声に耳を澄ましても
君の笑顔 瞳[め]を凝らしてみても
君の心 触れてみようとしても
君に届きはしない

涙のない世界があるのなら
今すぐに僕を導いて
君がいない未来で一人きり
もう二度とめぐり逢えない愛を探してる

ねえ 雪の上に刻んだ足跡はまるで
そう 時と共に消えてゆく愛しさのようで

ねえ 二人で描いてきた想い出の日々が
そう 永遠に続くなんて思い上がりだね

叫び声は風に消えてゆく
触れてみても冷めた感触だけ
その名前を何度も呼ぶよ
いつか君に届く時まで

涙のない世界があるのなら
今更でも君と行きたい
幻覚[まぼろし]でもただの夢でもいい
もう一度あの日の君に
微笑んでほしい

当たり前にそこに見えた
景色を雪が白く汚しては消えた
何万回も抱きしめた言葉にも
あの日の体温はもう無いよ
色も味も匂いも何もかも
失ったこの街のように

I'll be there
Forever
君をつつむ風のように

笑顔のない世界を行くのなら
このまま君の傍にいたい
幻覚[まぼろし]でもただの夢でもいい
もう一度あの日の君に
微笑んでほしい

ささやかな花束
風に舞う花びら
君に似てる薫り
儚い想い



Credits
Writer(s): 裕史 日比野
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