ハローグッバイ

ヨーグルトのカップに赤とんぼが止まってる
カラカラ乾いた、夕日の匂い
木枯らしは木枯らしで、アリはアリで、ネコはネコ
けどぼくは、いまだに、ぼくになれない

劣等感の固まりがずっと、息をしてもパンを食べても
飲み込めないところに詰まってんだ
バケツ3杯分じゃ足りないくらい

あなたが生きているこの世界に僕はなんどでも感謝するんだ
溜め込んだ涙が腐ってしまう前に、ハローハローグッバイ

「ドーナツの穴ぼこは、存在か空白か?」と
だれかが言ってた美しい言葉
ぼくの抱える穴が、意味のある存在だったら
どんなにいいだろう 救われるよ

幸せの絵の具絞ったらチョコレート色が少しでた
くだらねえと口に出したら
消えてしまいそうな光だった

あなたが生きているこの世界に僕はなんどでも感謝するんだ
溜め込んだ涙が腐ってしまう前に、ハローハローグッバイ

サンダルはいらない、落ち葉踏んで、長い影を置いて、走り出せ

蹴り上げた坂道、骨が溶けそうな雨、星は夜の隙間埋めた
倒れるまで走れ、くたばるまで走れ、ずっと、ずっと、ずっと



Credits
Writer(s): Shinichi Fujimori
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