午夜の待ち合わせ

弾丸込めた小銃を
僕は片手に持っている
震えた君のいる場所へ
足を早め向かっている

チクタク針はチクタクと
焦る心を急かしただけ
チクタク針はチクタクと
留まる気配もなく進んでいく

誰の温度もない部屋で
冷え切った手を伸ばしてる
塞いだ僕のいる場所は
誰にもわからない

チクタク針はチクタクと
終わりと始まりの境目
チクタク針はチクタクと
全て重なった

閉口して僕は待っていた
笑えるほどの悲しみを
閉口して僕は待っていた
涙するほどの幸福も

誰の温度もない部屋で
冷えきった手を伸ばしてる
塞いだ僕のいる場所は
誰にもわからない

チクタクチクタクと
騙し騙しの日々を
チクタクチクタクと
進まない僕を
チクタク針はチクタクと
責め立てるように
チクタク針はチクタクと
全て重なった

閉口して僕は待っていた
薄暗い部屋一人きり
閉口して僕は待っていた
ドアを蹴破るその音を
閉口して僕が待っていた
薄暗い部屋一人きり
閉口して僕が待っていた
もう怖れることはないよ

弾丸込めた小銃を持って
固く閉ざされたドアを蹴破った
吸い付いた銃口が跳ねて 昨日の僕を貫いた

おやすみその絶望を受け取って
明日への僕は歩き始めた
また今夜待ち合わせよう



Credits
Writer(s): Shuntaro Tamamoto (pka Shuntaro)
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