ゴリラの背

ゴリラの背 走ってる
ゴミ収集車 呼びつけて
叱りつける 叱りつけるの

石材を 砕いてる
白い凪 胸に抱き
思い出すの 思い出さない

地上から一センチ
浮いてるみたい 恥ずかしいの
靴もそわそわ
うす笑い 染み付いて 離れないの

カフェオレをビルにかけ
滴った それを舐め
もっと欲しいの? もっと欲しいの?

チジョだから二センチ
沈んでいる 恥ずかしいの
私だけなの?
花にたとえ られないから
バラの匂い 忘れないように

朝が来ない映画の 中で誰かと
お酒飲んで そのまま 水になる

不動産 転がして
あいつ買った ギターで歌う

愛の歌を 地獄の声で
夢の街も 絶望の糸で
愛の荒野も 孤独の色で
ゴミの街で ゴリラのように
浮いていても 沈んでいても



Credits
Writer(s): Eiko Ishibashi, Kenta Maeno
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