歴史

歴史 青年期 あらゆる希望を胸に
いきりたって ヒトに喧嘩をふっかけた鴎外
以後 官僚として
栄達をのぞみ
ドロドロした権力闘争にも身を置いた鴎外

歴史 それは男の当然の生き様であるが
晩年のわずか五年間
鴎外 栄達が のぞめなくなると
急に肩の荷が降りたのだろうか?

小説家 森鴎外が俄然輝きを増す

彼は負けたんだらうか?
男の生涯
ただの男になって死に様を見つけた

歴史 名作「山椒大夫」
そして「渋江抽斎」に至って
輝きは極限そう 極限に達した
凄味のある口語文は最高さ

歴史 song 歴史 song
読む者を酔わせて止まない

されど凄味のある文章とはうらはら
鴎外の姿はやけに穏やかだった 晩年の鴎外

歴史 男の生涯にとって
死に様こそが生き様だ

歴史 song 歴史 song
大いなる歴史の中で

歴史の末裔たる僕ら
残された時間の中で
僕ら死に場所を見つけるんだ
僕ら死に場所を見つけるんだ
それが僕らの それが僕らの未来だ



Credits
Writer(s): Hiroji Miyamoto
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