またね

私 あなたの前ではずっと笑って
それ以外の顔出せなかった
寝息が途切れないように
そっとドアを閉めた
「またね」

雲が見えたのはずっと前
雨は降らないでいてくれる
空はとても優しいのね
気づかないフリをしてる

下がった体温が教えてくれる
どうかな どうかな
ひとりで歩いていけるかな

私 あなたの前ではずっと笑って
それ以外の顔出せなかった
別に無理をしていたわけじゃないのに
あなたがいない場所であなたを想うと
いつの間にか涙がこぼれて
この恋がニセモノだって やっと気づいたの

'いつか'なんて言葉はいつも
口に出したらすぐに消える
それを全部叶えていたら
変わっていたのかも

残った感覚が忘れられずに
今すぐ 今すぐ
巻き戻したいと願うけど

期待したい気持ちはもう捨てて
これ以上は前に進めない
眠気も忘れるくらい
視界が開けてた

抜け殻に気づいたなら
私を探して
もう戻らないのだろうと
少し焦って
寂しくなってほしい
それだけ感じてほしい

私 あなたの前ではずっと笑って
それ以外の顔出せなかった
別に無理をしていたわけじゃないのに
これが最後だからいいよねと
笑顔を崩して起き上がる
寝息が途切れないように
そっとドアを閉めた
「またね」



Credits
Writer(s): Haruko Nagaya
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