温い雨が身体を洗う
破けた靴は黒く滲んだ
ヒビ割れたアスファルトから
隠していた本音が空を見てる

ひとりでいいから、と
嘘を重ねるごとに
人は孤独にも慣れてしまうのは、なぜ

「傘をさしてください」
そう言ったらあなたは
傘をさしてくれますか?
例えその身が濡れても

風の中で足は痺れて
屋根のない場所で立ち尽くす
昨日なんてどうだっていいから
歩き出す勇気が今欲しい

誰でもいいから、と
惰性を重ねるごとに
人は強さなど忘れてしまうのは、なぜ

「傘をさしてください」
そう言われてあなたは
傘をさしてあげますか?
例えその手が汚れても

罪を背負い 太陽を裏返した
罵声の中 耳を塞いで走り出す

「傘をさしてください」
そう言ったらあなたは
傘をさしてくれますか?
例えその身が濡れても

傘をさしてください
傘をさしてください



Credits
Writer(s): Chiaki Sato
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