夏の果て

死にたさだけじゃ誰も
慰めちゃくれない 癒えない
あぁ 真面目に生きて 得したことなんて精々
頭の腐った大人に 群がられたことくらい

「はいわかったわかったうるさい」
僕の初恋は玉砕
初めて君に向けられた声
「あれもこれもいらない」
他人の気持ちなんて知らない
いつだって自分が一番ね

笑って泣いて どいつもこいつも
腹ん中は真っ黒 平気で人を殺すような
嘘をもう 吐いて吐いて吐いて
騒いで湧いて どいつもこいつも
頭ん中は真っ白 平気で自分捨てるような
嘘をもう 吐いて 吐いて

皮肉さだけじゃ誰も 聞き耳立てやしない
こうはなるまいと どこか線引きしただけ
そのくせ同じ ような笑い声で生きている

「もうどうでもこうでもいいよ」
全部何も意味はないよ
いつかの本音を溶かしてゆく
「それはそれはすごいね」
世辞の濃度は今日も濃いめ
あっという間に脳がバカになる

暴いて飽いて どいつもこいつも
面の下は真っ青 自分だけを必死に守る
嘘をもう 吐いて吐いて吐いて
繋いで裂いて どいつもこいつも
足元は真っ暗 気づけば何も残らない
嘘をまた 吐いて 吐いて

あぁ君と一緒で独りぼっちだな
捨てられた子猫 頬寄せた
人はみな自分勝手で嘘つきなんだ
君はきっと何も悪くないよ
蝉の声がひどくうるさい 夏だった

いつからか心の声が ノイズにまみれて
あの頃の僕が隅で埋まって
泣いて泣いて泣いて
どうせあのままで良くて 別にそれで良くて
僕は一体全体何のために
誰と笑ってんだっけ

どいつもこいつも 腹ん中は真っ黒
平気で人を殺すような
嘘をもう 吐いて吐いて吐いて
黙ってたって あいつもそいつも
いつか殺されたんだ
だから今日も自分を守る
嘘でまた 泣いて 泣いて



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