狂気に満ちた不可視の珠 (feat. ytr)

月の噂「遠い何処かの誰かが地上に堕とされた」
No answer どうでも良い与太話に花を咲かしていた
柵など毛程も無く けれども今では伸ばせど手も届かず
数々の走馬灯辿る 見えない何かを探していた
確かめる 気ままに歩き回る 意識が交わる
暖かな新たな場所での取捨選択 手を差し出す
通せんぼ 当然と思っていたものがこれ程までに難しい
微かに感じたこの響きは確かに不思議と妙に懐かしい

幸せは永遠に続かず侵略者エネミー来る
季節はひぐらし鳴く頃に暮らせなくなる程に
ただこの場を逃げ出した 我が物顔
人間達が立てた旗が何故だか不気味に揺らめいた

崩れる時は酷く脆く
何も分からぬ事ばかり
巡り巡る目眩しく兎は
全てを投げ捨て駆け出した
狂気と混乱が渦巻く
兎角始まる物語
紅の瞳に焼きつく
狂気に満ちた不可視の珠

何が起きたか分からぬまま 背景に聳える一つの波乱
不安を更に煽らんと噂話 真実は何処
不可視の珠 兎の性 戯言虚言の蟠り
嘔吐耐え駆けたウオー 途絶えかけた今日に鳴く 見つめる明日

風の噂 藁にも縋る 人目を避けて走り回る
No answer 見当付かず ただ闇雲に辺りを探す
迷いついに辿り着いた竹林の中での出会いから話し合い
全てを隠した元月の民に従えるも不可視からの再来

刺す様な月明かりがまず 今日を打ち負かした
成す術を無くしていた明日 誰かが口ずさむ罪と罰
隠れ 戯れ 思い出すは何時ぞやの光景
穢き世 無価値の珠の真下にて赤い不可知の花を咲かした

光求め闇を取り巻く
永く続いた物語
狂気とのハザマに佇む
穢き世の美しき檻
時をも止め夜を巻き込む
また一つ終わる物語
紅の瞳に焼きつく
狂気に満ちた不可視の珠

「籠女、籠目」「何時、何時出やる」
繋がりがくれた事ばかり 始まりと終わりはひぐらし鳴く頃に
賤しい民と月の狭間
穢れき世と遮断された美しき檻

「籠女、籠目」 「何時、何時出やる」
未だに忘れない物語 民達の御伽噺が似合う程に
永き夜の中輝いた
狂気に満ち溢れ隠された不可視の珠

地上の噂 夜が止まる 発端は閉ざした扉の向こう
No answer 真実を隠した 闇に溶かした時は不動
地べたを這い蹲る賤しき民 入れ替わり立ち代り
ターニングポイント通過 幻想の中知る由も無い陰る月の明日
異変を察知した者達と朧気な物語の最初
唐突なスタート 全てを変えたのは人間の月侵略
異変を察知した者達と見届けた物語の最後
また新たに始まる物語を書き足し皆と共に歩こう

光求め闇を取り巻く
永く続いた物語
狂気とのハザマに佇む
穢き世の美しき檻
時をも止め夜を巻き込む
また一つ終わる物語
紅の瞳に焼きつく
狂気に満ちた不可視の珠



Credits
Writer(s): Tamaonsen, Zun, 魂音泉
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