椅子

時間の止まった 北向きの部屋
遠い春先のグランドに
知らない声が響いてる
飛行機雲が 空を割る
君がいるのはきっと
はるか向こうの側の空の下

ああ日は昇る
意味もなく呟いた
「ごめんなさい」だなんてさ
お気に入りの椅子に座って
いなくなった君とおしゃべりしたよ
どこでもドアをくぐって
あの日の君に会いに行きたい

もうどれくらい
ここにいるだろう
動かなくなった心 ブリキの体は
誰の物でもないみたい
もう日は落ちる
何もかも引き連れて
慈愛 無常 自由 惰性
黃色い布の椅子を愛した
君はここから遠ざかってゆく
明日には素知らぬ顏さ
新しい歌、町に流れる

お気に入りの椅子に座って
回る世界に逆らってるよ
迷子には慣れてる方さ
見飽きた景色に
黃色い色の椅子を愛した
君はここから遠ざかってゆく
ほこりをかぶったこの古椅子で
そしてうたったね あの日の君と



Credits
Writer(s): 御徒町 凧, 森山 直太朗
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