Mayonaka No Tennis Coat

むせるほどの緑の風を
金網越しに吸い込めば
闇が昨日を連れ去るように
少女達の姿も消えた

昔ここで別れた人を
思い出してしまうのは
さっき飲んだカンのビールが
乾いた目を潤したから

遠い遠い時間の中へ
心は帰って行くけど
着慣れたブルーのTシャツ
捨て去る時が来たのか

水銀灯照らすコートで
ただ夢中に追いかけた
いつもそれは男にとって
他愛もなく素敵なことさ

遥か彼方光の中へ
無くした何かが悲しい
それでも傷跡かくして
見えないものを追うのさ



Credits
Writer(s): Kingo Hamada, Kazuko Kobayashi
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