Colony

どこだろう 今痛んだのは
手を当ててから解らなくなる
名前のない 涙がこぼれて
体の壁が解らなくなる
世界は蜃気楼 揺らいで消えそう
呑み込まれて連れて行かれそう
重なった 優しい温もりに
しがみついたまま震えた

聴こえた命の音は よく似ているけど違っていて
雨に変わり何度も肌を叩いた
閉じた目に 真昼の恒星 キラキラ無数に散らばった
その中のひとつとひとつ それだけ

見つけた事 失くした事 心が作った街で起こった事
こんなに今生きているのに 嘘みたい 掌で教えて

何もない あんなに抱えていた
形を守る言葉の盾
残っていない 弱くても持っていた
道切り開く意思の剣
世界は蜃気楼 張りぼての城
消えそうで消えない生き物
ありがとう あなたは光
それだけが続ける理由

聴こえた自分の音は 正体を当然知っていて
響いたら正しい矢になって戻ってきた
卑怯者 鏡の奥に 気付く前に目を背けた
助けを呼ぶひとつとひとつ 狙い合う

生まれた事 知らせた声 どこまでも遠く全部を抱きしめた
解らないまま 何もないまま 全てを 全てで抱きしめた

あの時みたいに出来るかな 心が作った街で起こった事
こんなに今生きている事 触ったら 同じように応えて

側にいて 行かないで 微笑んで 頷いて
側にいて 行かないで 重なって 音を聴いて
側にいて 行かないで 微笑んで 頷いて
今会えた 名前のない 涙に触らせて

どこだろう 今痛んだのは

どこだろう あなたは光



Credits
Writer(s): Fujiwara Motoo
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