楽園図

屋根裏部屋の隅でひとり君は地図を描く
終わりを刻む時計を抱きながら
ただ一つの扉は開かないと信じていた
窓から見えるものが全てだった

柔らかな春の雨
鮮やかな夏の陽
手の届く景色さえ絵画のようで

深い夢の彼方へ堕ちる少女
君が笑える楽園は何処にあるのか
差し込んだ月影も隔てられた
幻想のままの哀しい世界を憂いて

忘れられた街角
ひとり古い地図に頼る
もう動かない時計も捨てられず
音になった約束は
変わらないと思っていた
窓から覗く君が微笑むまで

移りゆく秋の空
凍てついた冬霧
君の居ない季節には
どんな色を足せばいい

光を与えられず消えた少女
君が望んだ楽園がここにあるなら

触れるほど枯れてゆく薔薇を護る
深い夢を彷徨う風になりたい
差し込んだ月影とひとつになる
幻想の君が愛した世界を揺らして



Credits
Writer(s): Haruka Shimotsuki
Lyrics powered by www.musixmatch.com

Link