白線渡り

白線の上を落ちぬ様に歩いた
優しく あなたに手を引かれ
汚れた街で 今日まで真っ直ぐ
育ててくれてありがとう

自分だけのルールを決め 歩いた
アスファルトの海に落ちぬように
「そこには凶暴なサメがいるから」と
馬鹿げた空想しながら

時が過ぎて 大きくなった今
周りは血も涙もないモノノケ
それでも歩んでいくこの道に
今 光が差す

幾千の夜を越え 白線は虹になる
色とりどりの未来を描き出す
あなたの声がする
「人に嗤われたって構うな 気高く生きていけ」

春風に手を取られ この町から飛び立つ
バランスとってた両手 翼に変えて
空を羽ばたくように ずっとこの先も歩んでいく
胸の中 真っ直ぐに延びる 白き道を

学校の帰り道 独り 歩いた
もし海に落ちてしまっても
適当な言い訳をつけて戻った
誰にも見られてないから

時が過ぎて 大きくなった今
周りの皆が隠す裏の顔
他人も自分も騙さぬように
生きていきたい

栄光の朝の中 白線は虹になる
眩むような光に 目を凝らせば
あなたが微笑んでいる
「人に貶されたって構うな 気高く生きていけ」

桜 舞う今日の日をいつまでも忘れない
誰より輝く人になってみせる
背や腰が曲がろうとも 誰も見てなくとも 正しく
生きる愛しい人達を 照らせるように

白線の上を落ちぬ様に歩いた
優しく あなたに手を引かれ
汚れた街で 今日まで真っ直ぐ
育ててくれてありがとう



Credits
Writer(s): Kazuumi Kumagai
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