冬の朝

冬の朝は少し大人になれた気がしていた
張り詰めた空気は私を勘違いさせる
寂しくないなんて小さな嘘をついてしまう
1人で大丈夫だと平気なフリがしたい

慣れたはずのこの部屋も
まだまだ私のものじゃない
遠く離れたあの部屋が
今日はなんだか恋しいよ

みんな形を変えていくんだ
酸いも甘いも噛み分けてさ
見えないところではもがいてる
誰も彼もが同じように
弱虫な私も強くなれる

静かに日が射した 重たいカーテンを開けよう
かじかむ指先を余った袖に忍ばせて
浮かべた顔、景色 比べてはため息をついた
それでも大丈夫だと強がってみたりした

白んだ空がもの言いたげに
ぬくもりを奪い去っていく
そろそろいいかな
浮かんでた名前に愚痴をこぼしても

1人のようで1人じゃないな
吐けば吐くほど泣けてくるけど
溜め込んだ不安がほぐれてく
これまでのことが嘘のように
寂しさも私を強くさせる

冬の朝は少し大人になれた気がしていた
たまには素直になって甘いココアでも飲もう



Credits
Writer(s): Haruko Nagaya
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