satsuriku no miseria

失せる自我の色に
性の猛きを知る
総身に齎すのは
救世か災いか
神を穢す前に
何を払えばいい?
愚かな好奇心の
代償として

己が身の他に
誰を愛せるだろう
支配と驕りの最果てで

黄泉に死屍を運ぶ
殺戮のミセリア
爆ぜる贄を喰らい
犠牲を血に換えて
既に回り出した
運命の歯車
時は止められない
最後の一人になるまで

肌に返り咲いた
心殺す刃
抜き身の同情ほど
猛毒を孕む
覚悟無き者には
奪う資格もない
秩序が意味を為さぬ
滅びの森で

こんな闘いを
誰が望んだだろう
確かな答えを持たぬまま

黄泉に死屍を運ぶ
殺戮のミセリア
道を踏み外した
かつてのヒトの姿
声を嗄らし叫ぶ
傷だらけの強敵を
闇に突き落とした
奈落の深さも知らずに

この世界を
誰が壊せるだろう
愉悦と虚栄の王国を

黄泉に死屍を運ぶ
殺戮のミセリア
一人また一人と
舞台を追われてゆく
使い捨てる命 永遠を謳えば
どんな真実さえ
此処では見えない

病める四肢に転ぶ
快楽の奴隷は
次は誰を狙う 痛みを礎に
既に回り出した 運命の歯車
決して止められない
最後の一人になるまで



Credits
Writer(s): Fuki, 紫煉
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