Gradation

記憶と気持ちを刻んだ匂い
跡切れた筈の糸
手繰り寄せる

それでも未だ...
どうしてまた求めている
それでもただ昂る性
徒に揺れて

その内夜が明け出して
景色は徐々に色付いて
光が総て染め上げて
容易く移ろわせて仕舞うのか

静寂の中雨音だけが

それでも未だ...
どうしてまた溺れている
それでもただ燻る肌
悪戯に触れて

その内夜が明け出して
景色は徐々に色付いて
光が総て染め上げて
容易く移ろわせて仕舞うのか

雲が流れて往く

次第に色付く情景
視界に差し込む光景
互いに俯く関係
未来に往き着く原形



Credits
Writer(s): Kaworu Inoue
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