coelacanth

2人ぼっちで狭い水槽泳いで
1人ぼっちで甘い妬みに溺れた
空の青よりもまだ僕は青くて
今は何色だろう

あぁこんな価値が僕にあったと
君と居ればそう思った
とんだ勘違いだったよ

あれは君で見た僕だった
何もなかったから

いつの日か いつの日か
この身を海に沈めたら
あの日の君に会えるだろうか
いやまさかな
息継ぎもバタ足も
忘れる程 恋しくて
ねぇ どっかでまだ生きていて

愛してた愛してる
ごめんでもまだかかりそうなんだ嫌い
飾りでいいから鎖で繋いだ
いっそ一生もんの消えない傷がいい

1人ぼっちで生きることに飽きたらさ
魚んなってさ、珊瑚の花に隠れよう

溶けても離れない
泣いても分からない
クラゲの 夢を見よう

いつの日か 傷跡が
なくなったことすら忘れても

まだ僕を許せないといいな

いつの日か いつの日か
この身を海に沈めたら
あの日の君に会えるだろうか
いや まさかな
偽りも 過ちも
心の底 さんざめく
そう ずっと まだ 泳いでる

解夏 夕暮れ

雑踏に消えた君の面影とすれ違い立ち止まる
蒼い花が咲く心地良い情景は
息苦しい熱風と煩わしい蝉の声で塗り固められ
白線引かれたアスファルトの下一人私を待っていたのでした
独りきりで私を待ち望んでいるのでした
これ以上憎む術も隠して生きる道も私にはありません
空蝉と共に朽ち果て
還るその日には

その日こそ

共に



Credits
Writer(s): Baku Maruyama
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