L.I.P’s

桜が舞い散る駅の
ベンチで拾った携帯
穏やかな笑顔の
あなたに出会った

同級生とは違う
好きなカフェも
小説も
わたしの気持ちをあしらう仕草も
少し高めのリップクリーム
わたしの恋のお守り

触れてみたいよ
強引に奪ってよ
上手すぎるキスでいいから
いつの日かの運命のため
わたし可愛くいるから
ふたりを繋いで
ねぇ
くちびるのフィラメント

偏見という魔物は
真実を曇らせるよ
子供じゃ悪いの?
わたしはわたし
そのくちびるは
まじめすぎるよ
ちょっと不埒でいいんじゃない

はぐらかさないで のらりくらり かわしてさ
今日も門限に帰すのね
まぶたの裏 残るあなたを
逃がさぬように 目を閉じるの
オトナにないもの
ねぇ
教えるよ

好きになったの 強引に奪ってよ
上手すぎるキスでいいから
いつの日かの運命のため
わたし可愛くいるから
ふたりを繋いで
ねぇ
くちびるのフィラメント



Credits
Writer(s): Goose House
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