Saihate

名前を捨てた朝
戻る場所も失くしたと気がつく
何ひとつ掴めない指
ただ夢が零れ落ちた

どうして一度壊さなければ
先へ進めないのだろう
一筋だけの未来の欠片

無力でいいと 立ち上がった今日が
終わりよりも 続けることを望んだ
魂に刻みつけたあなたの
懐かしい声が今も消えない

潰しても 潰しても 増える痛みが
心を黒く染めていった夜も
歩いて 歩いて 振り返ってみたら
止まない雨が洗い流していた

どうして諦めかけるたびに
光は射すのだろう
暗闇だけが優しい夢を見せる

孤独なままで生きていけない だから
きっと誰もが叫びながら産まれた
魂のふるえるような日々は
いつも隣にあなたがいた

選んでは 間違う つくりかけの世界
だからこそ哀しくも美しい
最期に交わした約束みたいに

終わりでいいと 立ち止まる私を
ここじゃないだろって 突き動かす 渇望
崩れ落ちた今を繋げるあなたの記憶

無力なままで誰もが彷徨う だけど
この炎は消せやしない
私は知りたかったものを探し続ける

あなたの遺した願いを叶えて
眠れるまで



Credits
Writer(s): Yoshiaki Dewa, Jun Aiba
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