Azalea

咲いてた ほら 残してった挿し木の花 あの時のままだ
私は ただ あの時と同じように 君の頬を撫でた

ずっと側にいてって 手に触れてって 言ったよね 君が困り果てるくらいに
誰も知らぬプルートゥ 夜明けのブルーム 仄かに香るシトラス
二人だけ 鼻歌がリンクしていく

せーので黙って何もしないでいてみない?
今時が止まって見えるくらい
君がどこか変わってしまっても
ずっと私は 君が好きだった
君はアザレア

眩むように熱い珈琲 隙間ひらく夜はホーリー
酷い花に嵐 その続きに 思いがけぬストーリー
どうやら今夜未明 二人は行方不明
積み重なるメッセージ そのままほっといて

目を見つめていて もう少し抱いて ぎゅっとして
それはクリムトの絵みたいに
心臓の音を知ってエンドルフィン 確かに続くリフレイン
ずっとそこにいたんだね

遣る瀬ない夜を壊して 感じたい君のマチエール
縺れ合うように 確かめ合うように 触って

せーので黙って何もしないでいてみない?
今時が止まって見えるくらい
君がどこか変わってしまっても
ずっと私は 君が好きだった

泡を切らしたソーダみたいに
着ずに古したシャツみたいに
苺が落ちたケーキみたいに
捨てられない写真みたいに
そこにいてもいなくても君が君じゃなくても
私は君が好きだった
君はアザレア



Credits
Writer(s): Kenshi Yonezu
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