Ene No Dennou Kikou

世界終了の折に逃げ切って終焉を見た
そんなので私は「特例」なんだって
ホルマリンの香りが溢れかえる部屋で
眠る様に心と身体が離されて
繋がった電脳心理
糸クズの様
ディスプレイ端末からの
私は随分派手で
気が付いたらもう
完全に息を引き取っていた
あれでもない これでもない それでもない
指示電波が秒速で部屋に響く
「逃げ出したい」
苦しみが 繋がらないドアを開けた
さぁ、Eの波間 漂う影
無機質な文字列の談笑
蜘蛛の糸を縫うかの様に
駆ける炎を纏った狐
電子欲の旅は続く
蒼い羅針盤が指す先へ
息を止めて イキヲトメテ
全てが嘘を吐く真実なんて
今日はうんざり
もう眠ってしまおう
この世界の考えは 110度安定してて
捻じ切った倫理観が流行なんだって
お好みのチャンネルは 2つ目を推奨してる
「Q.好きなモノはなんだい?」
「A.ずいぶん簡単なことだ、ヒトのフコウのアジだ。」
「ゴミクズだね。」
それはそれで良いけれど
「何かおかしい!」だなんて
発想が陳腐だよ?
もう死んじゃえば良いのになぁ
それでもさ その中で浮遊した
この感度は どうやらもう馴染みかけて
逃げ出したい 膨らみは 加速して
息を止める
あぁ、トロイの夢詰み込まれた
継ぎ接ぎだらけの木馬が言う
「意味は要らない、愉しくなれ」
惰性で溶け出す炎の壁
電子欲の旅は続く
蒼い羅針盤は今日もまた
誰を殺す? 君を殺す?
くるくるくるくると廻ってさ
Eの空が0と1を
今日も平然と垂れ流して
圧縮した逸る心
稲妻の鳥を追い越したら
電子欲の旅の終わり
蒼い羅針盤が指していた
ディスプレイの向こう側で
冴えない君だけが見ていた
もう世界はうんざり
目を覚ましちゃおう
なんていうか正直
ちょっと笑えてさ



Credits
Writer(s): Jin
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