夜明けまえ

風の音がやみそうにない夜は
よけいなことを考えてしまう
世界中でただぼく1人だけが
ゆるしてもらえないような気分さ

ねぇ君はあの時電話をしてきて
ねぇ君は本当はどうしようとした

今テレビの画面で誰かが
愛のためその銃をとった
風がひどくまたマドをたたいて
セリフがうまく聞き取れないんだ

ねぇ愛という言葉ですましてきた
ずっと昔からあやふやな感じ

今 夜のヤミにむけうちはなつ
ぼくらの銃声は
みえないそのカベを一瞬で
突き破ろうとして
街にただひびいただけ

昔この両手にかけられた
プラスティック製のオモチャの手錠
ぼくは1人ではずせなくなってしまい
こわそうとしてきつくしまった

ねぇ君が愛してるって聞く度に
ふっとよぎるこのどうしようもない感じ

今 風がふきぬけるこの街で
ぼくは目をこらした
空のずっと先に夜明けを
みつけようとして
しばらくヤミをみつめた

今 風がふきぬけるこの街で
ぼくは目をこらした
空のずっと先に夜明けを
みつけようとして
しばらくヤミをみつめた

夜の街にむけうちはなつ
ぼくらの銃声は
ヤミをつらぬいて夜明けまで
とどきそうなのに
風がただふきつけるだけ

(夜の街にむけうちはなつ)
(ヤミをつらぬいて夜明けまで)
(夜の街にむけうちはなつ)



Credits
Writer(s): スガ シカオ
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