チンピラ

一世一代の夜なのに
土砂降りの雨と空
待ち合わせてた改札に
お前は来なかった
駅で拾った夕刊で
お前の顔を探す
安心できず
思わず俺はダイヤル廻す
お前は震える細い声
アパートに帰ってた
俺の声にホッとして
「怖いよ」と呟いた

チンピラの憂鬱な
毎日を捨てようと
臆病な俺たちが
初めて手を結んだ日

部屋の電気を消したまま
俺たちは考えた
朝が来るまで数時間
時計の音が響く
逃げて追い込みかけられるか
半殺しの目にあうか
朝が来るまで数時間
俺たちは考えた

チンピラのBluesが
暗い部屋にたちこめる
臆病な俺たちは
逃げる事をあきらめた

受話器の向こうで
ボス達はデカイ声で嗤う
瞬間ドアが蹴破られ
ボロボロになっちまった
目が覚めたときお前は
腫れた顔をおさえて
やっと自由になれたって
痛いように微笑んだ

チンピラのBluesは
これで終わったと
窓を開け思いきり
外の風を吸った
チンピラのBluesが
暗い部屋から出てゆく
チンピラの憂鬱は
これで終わったと



Credits
Writer(s): Hideaki Imai
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