跪いて足をお嘗め

跪いてお嘗めよ 赤い爪を
縺れた舌で女王様とお呼びなさい

地獄に咲く太陽と
極楽に墜ちる闇と
眩しさと絶望なら
どちらが深いのだろう

頭ノ中カラ薔薇薔薇
散ラシテアゲルワ波羅蜜

秘めやかに疼く傷も
したたかに滴る血も
心の底へと届く
美し貢ぎ物なのに

求めるのが
まだ愛なんて
男達どれほどまで
浅はかな子供だろう

跪いてお嘗めよ 聖なる足
掠れた喉で女王様とお呼びなさい
生きる証 聳える痛みの塔に
這って昇って絶え絶えに
それでも乞うのなら

私の凍りついた涙を融くのは
あなたの最後の一声かもしれない

好色と嗜虐の目と
組み敷かれる屈辱と
恍惚の狭間に視る
哀しき幸福の影

躯ノソコカラ炸裂
逃シハシナイワ絶頂

騙し騙されて繋ぐ
蜘蛛の糸のはかなさよ
信じられるものはもう
何も有りはしないのに

縋りたいのが
なお愛なんて
女達どれほどまで
愚かな生き物だろう

跪いて捧げよ 永久なるもの
渇いた喉で母様と叫びなさい
生きる教え 撓った鞭の音を
数え纏って怖怖と
それでも乞うのなら

純粋と云う 汚物に塗れた宝石を
この手で掬い出せるのかもしれない

横たわって求めよ 甘い舌を
可愛い声で姉様とお鳴きなさい
跪いてお嘗めよ 聖なる足
掠れた喉で女王様とお呼びなさい
生きる証 聳える痛みの塔に
立って昇って絶え絶えに
そうして恋うるなら

私の凍りついた魂を解くのは
再び目覚めるあなたの瞳でしょう



Credits
Writer(s): Arika Takarano, Mikiya Katakura
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