Sakana

波の音に自由を見つけたサカナ
いつまでも泳ぎ続ける
きみの歌に自由を見つけたサカナ
沈むまで尾ひれなびかせる
ひらひらひら

きらめく鱗が欲しい訳じゃなく
境界線を見たい訳じゃなく
空を飛ぶ鳥に気持ち届かない
歩く羊はただ哀れむだけ
はらはら

あの浜辺には 誰が待つんだろ
いつかのひとか まだ知らぬひとか

波の音に永遠を見つけた
柔らかい光にやすらぎを感じた
サカナいつまでも泳ぎ続ける
この世界しか知らないでいいの
たくさんの事を知らないでいいの
そんなふうに 生きてゆけたなら

サカナの記憶はどこまでめくっても
大きさ違いの丸いあぶくだけ
見送ることに疲れた日はいつも
にがくてあまい水をのみ込むだけ
ゆらゆら

陸に上がれば 息も出来ずに
歪んだ空を睨んで冷たくなるの

この世界から連れて行かないで
たった一つでも精いっぱいだから
サカナいつまでも泳ぎ続ける

風の音に情熱を感じた
揺らめく光は甘いささやきって
そんなふうに生きてゆけたなら



Credits
Writer(s): Kotoringo
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