奈落

これは愛だ
これは義務だ
この想いは
届いているから

惑わされないように
触れさせないように
近づく毒牙の群れ
それを喰らう闇に

堕ちて、深く堕ちて
虚無の中で夢描く
逃げて、早く逃げて
見つめている
時が満ちるまで
奈落の底から

光なんていらない
適度な視線が欲しい
どうしてそのままで生きれないの?

幻想が弾けて消える
妄想が足に絡まる
どうしてそこまで慰みが欲しい?

覚られないように
気付かれないように
近づいてはいけない
決して触れてはいけない

これは愛だ
これは義務だ
なのにそれが
届きはしない

言い訳はいらない
媚びた目もいらない
ただ欲しかったものは
もう手に入らない

堕ちて、深く堕ちて
虚無の中で夢描く
逃げて、早く逃げて
見つめている
だけどもう

堕ちて、二人堕ちて
生きることが叶うなら
逃げて、早く逃げて
この両手が
首にかかる前に
光求めて
奈落の底まで



Credits
Writer(s): Nogod
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