Kissと嘘

口づけの時 何故 瞳そらすの
そばにいても 焦点がぼやけてる
部屋の片すみ 水槽のイグアナ
一部始終 息をこらして見てる

重なる時 何故 無口になるの
吐息さえも 聞こえない 真空の夜
合わせ鏡 見慣れない横顔
メビウスの輪(なか) 出口の無い二人

ソファのスプリング 強く 軋しむ
加速を増してゆく どこまでも果てるまで
いっそひと息で 突いて 深く
まばたきの瞬間(あいだ)に Kissと嘘

終ったあと 何故 背中むけるの
濡れた汗が 月あかりに光ってる
くもりガラス ひび破れた すき間から
この魂 抜け出して空に舞う

むきだしの感情 この角膜(め)に焼きつけた
うわ言に聞こえる 深刻すぎるセリフ
お互いが求めた 夢はうたかた
まぼろしに抱かれて Kissと嘘

戸感いの逢瀬(であい)は アツク 狂オシク
ロびるではじまる 奏でる不恊和音
隠せないときめき 高く 強く
病みつきの感傷 くり返すいつまでも

lie la lic la lie lie lie...
まぼろしに抱かれて Kissと嘘



Credits
Writer(s): 杏子, 田村 玄一
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