Satogaeri

突然の旧友の死で 八月のある日 帰って来たよ故郷
新幹線に乗ってトンネル抜けると そのたびに田園が増えてゆくよ
遠くの駅まで迎えに来てくれた母と 車で向かう

サイズの合わない慣れないスーツで 葬式には大きな造花が咲くよ
北国とはいえ照りつける太陽 その下には久し振りの同級生たち
まだ現実味が追いつかないまま 僕は神妙な顔をしてた

遠くから蝉の声 そして木魚のリズム
焼香のあと 彼の家族があいさつして泣くよ

夜が来て僕らは集まる いつの間にやらちょっとした同窓会
酒を一緒に飲むのは初めてだねぇ 卒業してからはどうしてたんだい? へぇそうかい
中学校のころには出来なかったからみんな髪が伸びてる

あいつは運が悪かっただけだね 一緒にバカなこともしたもんさ
次に誰が死んでしまってもおかしくないかもね
離れすぎていたせいかな まだ現実味は無いけど
この笑い声も 少しずつ少しずつ減ってゆくのかな?

二日酔いのボーッとする頭で 八月のある日 帰っていくよ東京
新幹線に乗ってトンネル抜けると そのたびにコンクリートが増えてゆくよ
悲しみとは違う妙な虚しさが 胸に渦巻いている



Credits
Writer(s): Oda Kohsey
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