Kabutomushi

悩んでる身体が熱くて
指先は凍える程冷たい
「どうした はやく言ってしまえ」
そう 言われてもあたしは弱い
あなたが死んでしまって
あたしもどんどん年老いて
想像つかないくらいよ
そう今が何より大切で

スピード落としたメリーゴーランド
白馬のたてがみが揺れる

少し背の高いあなたの耳に寄せたおでこ
甘い匂いに誘われたあたしはカブトムシ
流れ星ながれる
苦しうれし胸の痛み
生涯忘れることはないでしょう
生涯忘れることはないでしょう

鼻先をくすぐる春
リンと立つのは空の青い夏
袖を風が過ぎるは秋中
そう 気が付けば真横を通る冬
強い悲しいこと全部
心に残ってしまうとしたら
それもあなたと過ごしたしるし
そう 幸せに思えるだろう

息を止めて見つめる先には
長いまつげが揺れてる

少し癖のあるあなたの声耳を傾け
深い安らぎ酔いしれるあたしはカブトムシ
琥珀の弓張り月
息切れすら覚える鼓動
生涯忘れることはないでしょう
生涯忘れることはないでしょう



Credits
Writer(s): Aiko
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