Veranda

降り頻る雨 切り裂くみたいに
国道を流れる車
迷いのない その鋭い光
ベランダで眺めていた

部屋の中でも外でもない場所
半端な僕にはよく似合う
心で靴を履く言葉
喉元で立ち止まっている

君を見つめるのが怖くて
あるいは見つめられるのが怖くて
傷付け合うばかりでも
その傷さえ飲み干してみせるのに
ただ手を繋いで笑っていられたら

車は雨の気持ちなんて知らない
目的地まで走っていく
何気なく口を衝いて 出た言葉で
どれほどに傷付けただろう

いつかは終わっていく寂しさも
君の笑う顔ですぐにほどけた
その度 少しだけ痺れる
膨らんでいく愛しさで浮かべたら
この雨を見下ろす星になれたら

君を見つめるのが怖くて
あるいは見つめられるのが怖くて
傷付け合うばかりでも
その傷さえ飲み干してみせるのに
ただ手を繋いで 言葉もなく笑って
ごめんね 傍に来て 傍に居て
この雨を見下ろす星になれたら



Credits
Writer(s): Dai Matsumoto
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