赤いグライダー

風の立つ夕暮れの赤い色
私はまだあの空に心を奪われている

川沿いの道をただ歩いてた
その流れに身をまかせ 遥かを流れて揺れていた

あなたと生み出す 明日の匂いと
何も無い夜の 闇の匂いと

あの日のあなたが今でも 胸に消えない
二人が出逢って別れた ただそれだけの
無数の中のひとつの話なのにね

毎日は退屈に過ぎていた
そんなことも私には生きてることだと感じた

笑って過ごした時の隙間に
意味を確かめるような焦りがあった

遠くで旋回していた赤いグライダー
フォーカスがズレて見える 二重の軌道で
片寄った心なら幾つもあるでしょう

夕暮れは時々心に痛い
その無邪気な美しさと悲しさ

泣いてるような表情が今も 胸に消えない
二人が出逢って別れた ただそれだけの
無数の中のひとつの話なのにね



Credits
Writer(s): 小林 武史
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