born

君が生まれた朝
西の空に残る星
地球がゆっくり回っていた
近くのパン屋のにおい
新聞配達の音
いつもより眩しい太陽
歴史が変わっていくよ

妖精だった頃の記憶
羽根に通った血管のあと
初雪のような白い肌
未来の結晶みたいな瞳
小さな爪 五つ並んで
中空で何かつかもうとして
その内それを手にするか
いつかはそれを手放すか
born

沢山の人の幸せ
一身にあびて
微笑んで泣きやんで
眠っている
最初の記憶なんて
ここから何年先か分からない
分からないことだらけさ
いつか本当に目覚めて

運命は願いへと届く
大好きだよと人は笑うよ
悲しみが濃いほどに深く
苦しい時をこえ優しく
一人ではきっと生きれない
だけども孤独を怖がるなよ
それさえ自分の一部さ
そこに愛の芽が育つだろう
born

全ての国境を越えて
あらゆる言葉と溶け合って
鳴り止まぬ太鼓のように
震えながら僕らは生きてるよ
小さな声に耳を澄ませ
大きな声に惑わされるな
心の声は聞こえるか
そこに幸せが宿っている
born born



Credits
Writer(s): 藤巻 亮太
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