名もなき女の詩

『What does the poet rely on in dark?
The unknown lady who remained unrecognized in the "Chronicle".
She is the "Nein".』

通り過ぎた 遥かな灯が
落とした影に 花は移ろい
乾いた風が 撫でた女の肌に
深い 皺を刻む

嗚呼... 朱い 空を征く
白い 旅鳥よ
お前は【辿りつくべき場所】を知っているのかい?
嗚呼... 連れて行っておくれ
置いていかないで
声に出来ない 声

遠ざかる ≪風景≫(光)に
手を伸ばした ≪第九の現実≫(闇)に
確かなものなど 何ひとつ無く
逃げ込んだ 儚い ≪幻想≫(夢)
舞い散る 花びらの中
笑う貴方と 私と 二人の...

「旅の詩人バラッドよ。
今宵 その方の謁見を許すは他でもない。
陛下の即位10年を祝し、祝いの詩を捧げるがいい...」

追憶に 揺れる
可憐なる 其の ≪朽花≫(はな)に
咲き誇る バラは
永遠(とわ)に 届かない... 「バラッド、その方 無礼であるぞ!」

然れど... 然れど... 「続きがあったのか...」
唯... 一輪...
この世の... 常ならざる... 「ふんふん...」
薔薇がある! 「そうきたか!」

冬枯れの 世界を 「世界を?」
常春が 如くに 「如くに?」
照らし賜う 美は誰ぞ? 「おお!」
\其れぞ、我らが女王陛下!!!/「オーホホホホホホホホ...」

『The man put his heart into self defense,
and had a long life. But, his artistic soul died.
What would people from coming ages evaluate?
What was the fame he really wanted to defend?』

「わぁー、粉挽き屋の旦那に 聞いたんスけど、
うちの親方が モテなさ過ぎて、とち狂って 遂に
女かどわかして来たってマジっスか?
...って、ヤッベ。マジだッ!?」 「馬鹿野郎!」

おぉ、気が付いたかい? 「ふわぁー...」
アンタ、この水車小屋の近くの
森で倒れていたところをよ、
ここに運び込んだのさ 「でスよねぇ~!」
やぶ医者の奴の話では...
過労と 栄養不足だろうってさ...
このままじゃ... 危なかった...
だろうってさ... だが...

≪命の恩人≫(彼/俺)は 笑って (何か/アレを) 取り出した
あんた、本当にツイてたな
さぁ 遠慮はいらねぇ どんどん食えよ
パンなら売るほど あるんだ! って!

「まぁ、パン屋っスからねぇ!」
「ハハ!いい食べっぷりだなぁ、姉さん!」「Tres bon!」
「そんな経緯で... 一命を取り留めた私だったが...
ある心境の変化に戸惑い... 愕然とした後...
不思議と前向きに... 生まれ変わったような気持ちで...
暫し... パン屋さんのお仕事を... 手伝うことにしたのであった...」

パン屋の朝は 本気(マジ)でヤバいぜッ!
鶏<(より) 太陽<(より)
早起きで 生地を(パン!パン!パンでパンパン!)
捏ねる→捏ねる→捏ねる→
寝る Zzz...「寝るな!」
ウチのパンは 生地がウマいぜッ!
麦の種類→粉の挽き方→
水に至るまで (パン!パン!パンでパンパン!)
拘る→拘る→拘る→
割る「おい、新入り!」

風土の関係で
我が国の小麦は (パン!パン!パンでパンパン!)
他国の様には
ふっくら膨らまないけど (パン!パン!パンでパンパン!)
外は パッリパリ
中は モッチモチ (パン!パン!パンでパンパン!)
工夫次第じゃ
まだまだ 美味くなる!? (パン!パン!パンでパンパン!)
ウチのパンで 皆の腹を パンパンにしてやるぜッ!!!

(パン!パン!パンでパンパン!)
(パン!パン!パンでパンパン!)
(パン!パン!パンでパンパン!)
(パン!パン!パンでパンパン!)

焼き上げ時の 指示はムズいぜッ!
長くても×(ダメ) 短くても×(ダメ)
石窯と睨めっこ (パン!パン!パンでパンパン!)
様子見→様子見→様子見→
炭(あうっ!)

口は 悪いが
腕は 悪くない(パン!パン!パンでパンパン!)
顔も 悪いが それは 「放っとけよ!」
場所は 帝都パリ
美味さは 論の勿(ロンのモチ) (パン!パン!パンでパンパン!)
【Boulangerie De Besson】(親方/俺)の出べその
看板が目印 (パン!パン!パンでパンパン!)
ウチのパンで お前の腹も パンパンにしてやるぜッ!!!

(パン!パン!パンでパンパン!)
(パン!パン!パンでパンパン!)
(パン!パン!パンでパンパン!)
(パン!パン!パンでパンパン!)
パン!パン!パンでパンパン!
パンパパ パン パン パン!Hey!

逢(お)う方なき影 追う日々の
光を見失い
傷を負う程に 老う事に
疲れたのかも知れなかった...

倒れる以前の... 私ならきっと...
這ってでも旅を... 続けたのでしょうね...
≪挫けそうな心を励ましてくれる存在≫(口ずさむ詩)でも
あれは違ったの?
薄情な女ね

けれど...
人並みの ≪幸福≫(しあわせ)を
願ってはいけませんか?
≪苦難≫(冬)を 乗り越え
咲くのが ≪花の命≫(女)だもの
もし 此れが借り物の ≪物語≫(人生)だとしても
≪傍で愛してくれる人の笑顔≫(春の光)を
浴びて散りたい...

「パンー、えーパンはいらんかねー!
マダムの肌のように外はカリッカリ... じゃなくて中はモッチモチだよ!」
「あら、それじゃあ一つ頂こうかしら?」
「毎度ありー!」
「おお、腹が減ったのか?パンパンにしてやろうか?」
「もう、パンはまだ早いわよ」
「早いか?」
「ふふ、もう」「ははははは!」
「めでたし... めでたし...」



Credits
Lyrics powered by www.musixmatch.com

Link