Ningyo

褪せた町の片隅で泳いでいた
ささやかでも幸せな日々を重ねて
気がつけば大人になりかけてた
実ることを許されぬ果実を抱いて

あの暑い夏の午後に
神はいなかった
握る手は冷えきっていた
音が消えてゆく

高い波に飛び込んだ
あの日の遠い二人
満ちる月が照らして
光っていた 光っていた
心を鎖で繋ぎ
深く落ちていく二人
満ちる月が照らして
笑っていた 泣いていた

朝が来ればまた一つ船が着く
海を越えたガレオンを揺らすさざ波
気がつけば大人になりかけてた
風を受けて走るには幼く弱い

あの暑い夏の午後に
神はいなかった
鐘が鳴り誓う言葉
歌う子供たち

高い波に飛び込んだ
あの日の遠い二人
満ちる月が照らして
光っていた 光っていた
心を鎖で繋ぎ
深く落ちていく二人
満ちる月が照らして
笑っていた 泣いていた

ずっと二人で
このまま二人で
育てていた
願いが叶えば

ノアの船を見上げていた
滅びに向かう二人
満ちる月が届かぬ
海の底 祈っていた
心を鎖で繋ぎ
きつく抱き合う人魚
満ちる月が届かぬ
海の底 笑っていた



Credits
Writer(s): Kotaro Hirose
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