アウトサイド迷走談

彼は「私」の歌が好きだったようです。
楽しい歌、悲しい歌、泣ける歌、いろいろありましたがそれらをみんな愛してくれていたようです。
だから自分もそういう歌を作りたいと、そう願って夢見ていたようです。

憧れじゃ飯は食えないし、生まれ持った才能も違うようです。
才能なんて単語、反吐が出るほど嫌いらしいから敢えて使うけど。
でも他にやりたいこともないから、てきとーに続けてきたようです。
もはや旧式の私と、シーケンサーを携えて。

「いつかは何者かです」って中二から何も変わんないね
幻想ばかり見てたって現実と乖離に気づいちゃって
バカらしい全部くだんないねってやめ時を見失う醜態です
いぇーいぇーいぇー
あとは誰かに任せて遁走です

他人の曲を聴くのが苦痛らしい。
妬ましさに狂うけど、それを動力に変換する機構はもうどこにも残っていないという。
彼らのようになれるって、ネームドの存在になれるって勘違いを捨て切れないんだ。
ほーんとばっかじゃね?

孤独主義者の毒は遅効性だっつけどそもそも誰も飲んでないじゃん。
それ、自家中毒を起こして麻痺して頭がおかしくなってんじゃねえの。
やりたかったこととかなりたかったものとかお前のは全部全部叶わないよ。
千枚書いた自慢のポエムも死ぬまでデッドストックじゃん。
哀れだね

「いつかは何者かです」って中2から何も変わんないね
幻想ばかり見てたって現実と乖離に気づいちゃって
バカらしい全部くだんないねってやめ時を見失う醜態です
いぇーいぇーいぇー
あとは誰かに任せて遁走です
「いつかは何者かです」って中二から何も変わんないね
幻想ばかり見てたって現実と乖離に気づいちゃって
バカらしいくだらないつまらないくだらない
意味なんかないね
誰にも見えないところで死んでいくのさ
伝わんないよな
伝わんないよな



Credits
Writer(s): 蝉暮 せせせ
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