ホワイトフィリア

この手を離せなくて この手を解けなくて
気づかれぬまま 消えた想い
この答えの出ない夜に もう戻れないけど
君を離せなくて 迷い雪のフィリア
冬の風が通り過ぎて
温もり枯れる歩道橋
ふたり離れぬようにと
ひとり善がりに燻らす想い
涙を堪えて 君に告げた夜
白く輝く花の街
角を曲がる頃 貴方が手を引く
これで最後と言い聞かせ
まだ粉雪残る袖に 凍えた心重ね
気づかれぬまま 消えた想い
この答えの出ない夜に もう戻れないけど
君を離せなくて 迷い雪のフィリア
時計の針音 優しく聴こえた
移ろい霞む春の君
それでも貴方を 選べない私は
今も此処で誰を待つの
まだ この手を離せなくて この手を解けなくて
初めからきっと分かっていた
ああ言葉にならない程 そう絡まってゆく
涙 誰を想っているの?
どれだけ叫べば どれだけ願えば
壊れた花は元に戻るの
答えは出なくて 離れられなくて
白い闇の中へ 風と消えたフィリア



Credits
Writer(s): Yuta
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